�A 文献さがしの参考資料

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法令の名称がわかっている場合

法令条文をさがす場合、まず手近な小六法や○○六法、『六法全書』を利用されることでしょうが、
どの法令集を利用する場合にも大切なことは、法令の‘正確な名称’を知ることです。正確な名称が
わかれば条文は必ずさがせます。

あたりまえと思われるかもしれませんが、法令の多くは長い名称で、TVニュース、新聞でも通称で
呼んだり、省略してよぶことはしばしばです。たとえば、独禁法は、正しくは“私的独占の禁止及
び公正取引の確保に関する法律”ですし、リサイクル法は“容器包装に係る分別収集及び再商品化
の促進に関する法律”です。

耳なれた名称が略称であることは、よくあることです。六法全書の法令名索引には親切に略称から
でもひけるように指示がありますが、載っていないと思える場合にも法令名略語一覧などの案内ペ
ージから法令名称を再確認してみます。

ただし、小六法や○○六法、『六法全書』に収録されている法令は全法令のごく一部です。

これらの法令名索引をひいて載っていなければ、
差し替え式の全現行法令集である『現行日本法規』『現行法規総覧』を利用します。

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キーワードから法令をさがす場合

キーワードから関連する法令を知りたい場合や正確な法令名称がわからない場合、
『法律用語事典』（有斐閣 1993）や、『日本法令索引』（国立国会図書館編・紀伊国屋書店）
の事項別索引を利用します。

また、新制定法や話題の法令を調べるには、『知恵蔵』（朝日新聞社）、『現代用語の基礎知識』
（自由国民社）、『imidas』（集英社）などの図書が便利です。索引にキーワードをさがしますと、
法令に関する記事をさがすことができます。名称はもちろん、法令のあらまし・解説や制定までの
過程などもわかります。

さらに新聞も情報源です。記事をさがす手間はかかりますが、新聞の縮刷版五十音索引を使って法令
関連記事をさがせば正確な名称・解説を読むことができます。

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改正前の法令条文、失効した法令の条文をさがす場合

‘制定年月日’‘制定年と法律等番号’が重要です。

改正年月日情報は、六法や『六法全書』、差し替え式の総合法令集などの各法令タイトルの下に小文字
で載っています。
制定、改正年月日、法番号をメモして改正（制定）当年の『六法全書』『大六法』『官報』『法令全書』
のなかに当番号の法令をさがします。
（古い六法全書も当年現在の法令集として、こんなときに役にたつのです）

また、失効法令の情報は『現行日本法規』『現行法規総覧』の「改廃経過一覧」といった名まえの巻や
『日本法令索引』の廃止失効法令一覧を用いて調べます。該当法令名のページをひらくと、その法令の
履歴が書いてあります。制定年月日と法律等番号がありますので、これをメモし、当年（当月）の
『官報』『法令全書』の巻をひきなおします。

廃止された法令条文は『旧法令集』（有斐閣 1968）や『現行日本法規』『現行法規総覧』の「旧法令」
といった巻に収録されていることもあります。（ただし、これらに収録されているのは廃止法令のすべ
てではありません）

よく引用される失効法令が、六法等に載っていることもあります。

�A文献さがしの参考資料

ある法令の予備知識が欲しいという場合には、『知恵蔵』『現代用語の基礎知識』『imidas』が便利なこと
は前に書きましたが、法令に関する文献を網羅的にさがすには

『法律判例文献情報』（第一法規出版）（CD-Rom版／年刊CDと月刊誌）
『法律関係雑誌記事索引』（法務省編・商事法務研究会／年刊）
『雑誌記事索引CD-Rom版』 (国会図書館編／紀伊国屋書店／年４回）
『雑誌記事索引』オンライン版（国会図書館編／（株）ジー・サーチ提供）
『法律時報』（日本評論社／月刊）の文献月報
を利用しますと、各法分野ごとに新しく出版された情報を一覧できます。必要に応じ索引誌の年代をさか
のぼってさがします。

また、法分野を問わず法令の制定情報を定期的に掲載している雑誌に次のタイトルがあります。

『法令解説資料総覧』（第一法規出版／月刊） 新制定、改廃法令の解説と関連資料を載せています。
また、国会での審議の過程を法律速報として掲載、地方公共団体の条例のニュースや紹介があります。

『時の法令』（大蔵省印刷局／隔週刊）新法令をピックアップし、解説を載せています。
また、法令ニュース紹介コーナーがあり、官報から新法令タイトルを収録しています。

『ジュリスト』（有斐閣／隔週刊）新法令、廃止法令の紹介コーナーがあり、官報から各法令タイトルと
簡単な内容紹介を載せています。