若い命を大切に
-たばこ・ 発がん・遺伝病と禁煙-
Yoshinori Hayakawa Laboratory
早川吉則
2005年3月19日以来の 訪問者
新入生諸君入学おめでとう。君たちとは多分初めて会いますが宜しく。我々教員や職員は諸君の在学中と卒業後の健康と幸福を心から願っています。ところで入学早々縁起でもない話ですが君たちは人間がどんな原因で死ぬのか知っていますか。人の死因の一位は病気、二位は戦争、三位は自然災害です。ところで現在日本人の死因の30%は癌であり、さらにその原因の30%は喫煙によるものです。喫煙は肺ガン・喉頭ガンだけでなく肺・腸から血液に取り込まれた有害物質が全身を駆け巡るので、いろいろな臓器のガンを増やします(その証拠に、喫煙者では、血液から老廃物をろ過して腎臓で作られる尿中にも発がん物質が検出されます。)。例えば喫煙する若い(閉経前の)女性の乳ガン発生率は約4倍になり、間接喫煙でも2.6倍になります(平成16年11月29日厚生労働省研究班発表)。ところで発ガン性のある物質は遺伝子に傷を付けるのでその大部分が細菌等に突然変異を引き起こします(実は物質の発ガン性を調べるために細菌に突然変異を起こすかどうかを調べる簡便な方法があります)。これは人に遺伝的障害を引き起こすということです(生殖幹細胞や生殖細胞の遺伝子に傷がつくと遺伝的影響があります。遺伝的影響は有利なものは極めて少なく、その圧倒的大多数が有害であり、有害な遺伝的影響を遺伝的障害と呼びます)。タバコの煙には数十種類の有害な物質が含まれるので、喫煙は遺伝的障害もほぼ確実に引き起こすと思われます。喫煙は君たちに害を及ぼすだけでなく君たちの子孫にも遺伝病を引き起こす恐れがあります。生命が生まれてから40億年、我々が今ここにいられるのはこの間を生きてこられた御先祖様達のおかげです。この御恩はあまりにも大きくて返すことができません。動物も植物も御先祖様の御恩を自分の子孫に返し、 自らも御先祖様になっていきます。君たちが喫煙によって、御恩を遺伝病とい う形で自分の子孫に返すなどということはとんでもないことです。だからもう たばこを吸い始めてしまっている人も含めて禁煙をしましょう。どうしても禁 煙が出来ないならばせめて嫌煙権を尊重し、人の迷惑にならないように分煙を しましょう。
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