1998/10/21 電子商取引の新会社設立へ ドイツ銀行など欧米8行

 ドイツ銀行、英バークレイズ銀行、オランダのABN・アムロ、米チェース・マンハッタン、バンク・オブ・アメリカ、バンカーズ・トラスト、シティバンク、ドイツ2位の抵当フェラインス銀行の大手8行は21日、インターネット上の電子商取引を促進するため、共同で新会社「グローバル・トラスト・エンタープライズ」を設立することで合意したと発表。

 ドイツ銀行によると、新会社は電子商取引の信頼性を高めるため、参加企業の識別を容易にするソフトや技術を世界規模で提供、取引ルールなども統一する。1999年中に業務を開始する予定。

 8行の取引企業は計500万社を超える。他の銀行にも参加を呼び掛ける意向。

 インターネット取引の安全確保を専門とするソフト会社が技術面で新会社を支援。  

 [1998-10-21-20:40] 共同通信経済ニュース速報【フランクフルト21日共同】

   

「電子コマースとは何ぞや?」

 TechWire Japan (http://www.techweb.com/wire/story/TWB19990428S0004)

 

 「電子コマース、電子ビジネスを明確に定義することは不可能だ」。これがニューヨークで427日に開催されたInternet Electronic Commerce Conferenceでの結論だ。

 ソフトウエア会社Open MarketGary Eichorn社長兼CEOは、「The Future of E-Business」と題されたパネルディスカッションで、「電子コマース」、「電子ビジネス」という言葉は無意味だとし、「我々はこうしたものをインターネットコマースと呼んでいる。つまりインターネットを使ってビジネスを行うという意味だ」と語った。

 このような意見を持つのはEichorn氏だけではない。まだ勃興期にあるこの分野は、消費者がインターネットを利用して商品やサービスを購入することから、インターネットを使った企業間取引および通信までを含む。市場調査会社Forrester Researchでは、これら全てを含めた全体的な市場は、2003年には13000億ドルにまで成長すると予測している。

 だが「電子コマース」や「電子ビジネス」を正確に定義することは難しい。PeoplesoftDave Duffield社長兼CEOは、これらの言葉を次世代のアプリケーションと定義付け、普通の人々が普通以上のことを行うことを可能にする製品と技術のことだという。

 これを無視したり、事業に取り入れることに失敗すれば、この数週間のCompaqの様になる。Eckhard Pfeiffer氏は2週間前に同社を辞任しているが、これは高い業績を残せなかったことが原因だとされている。この辞任劇に続いて、Compaqはウェブサイトでの直販を再開することを発表しているが、Eichorn氏はCompaqはインターネットか従来の流通経路のどちらかを選択しなければならないと思い込んでしまった。同社はインターネット経由での直販モデルを従来の流通形態と統合することができなかったのだ」と指摘した。

 この様な問題を抱えているのはCompaqだけではないが、Arthur Andersenのアドバンスドテクノロジーディレクターを務めるTomas Frederick氏は、オンラインとオフラインで事業を運営する企業は、物理的な流通経路と電子的な流通経路を組み合わせなくてはならないと指摘、購入者側に選択肢を与えるべきだと語った。

 Sterling CommerceCOOであるBrad Sharp氏は、インターネットをビジネスに使うための実験段階は既に通過したという。同氏は現時点でインターネットの評価にかかろうという企業は、終わったも同然だと語る。

 しかし2000万〜3000万ドルをかけて、商品をウェブ上で購入できるボタンを設置することは、解決策にはならないとEichorn氏は言う。同氏は人間は生身の人間と取引を行いたがるものだと語り、物理的な流通手段とオンラインを組み合わせる方法を見つけることが不可欠だとしている。

 

(By Mo Krochmal, TechWeb) Copyright 1999, CMP Media, Inc.

日本語版提供:Mitsui & Co., Ltd./Mitsui Comtek Corp.

 

 

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